小泉進次郎氏、防衛大臣に就任　若き改革派が防衛政策に挑む

1. 就任の背景

21日、岸田内閣改造により、小泉進次郎氏（44）が防衛大臣に就任した。

これまで環境大臣や内閣府副大臣などを歴任してきた同氏は、世襲政治家としてのキャリアだけでなく、独自の政策発信力で注目を集めてきた。

政府関係者によると、「刷新と安定を両立させる象徴として、小泉氏の起用が決まった」という。

2. 防衛省内の期待と課題

防衛省関係者の間では、若手政治家ならではの発想力に期待する声がある一方、経験不足を懸念する声も根強い。

ある高官は、「政策面でのスピード感は期待できるが、防衛行政は現場の細部への理解が不可欠」と指摘した。

小泉氏自身は就任会見で、「国民にわかりやすく、安全保障の議論を届けたい」と強調し、従来の専門主義にとらわれない姿勢を示した。

3. 政策方針「未来型防衛」

小泉氏が掲げるのは「未来型防衛」の構想だ。

防衛力の強化を単なる軍事力拡張ではなく、「社会・経済・環境との調和の上に成り立つ安全保障」と位置付ける。

再生可能エネルギーの基地活用や、脱炭素型の防衛施設整備など、環境面と防衛を両立させる新しい取り組みも検討する方針だ。

また、情報通信技術を活用したサイバー防衛やAIによる防衛力の効率化にも意欲を見せた。

4. 政党内外の反応

自民党内では「新しい発想で防衛省に改革をもたらす」と歓迎する声がある一方、「理想先行で現場の運営に支障が出るのでは」と慎重論もある。

立憲民主党の泉代表は、「防衛費の透明性と説明責任を果たすなら評価する」とコメント。

維新の会からは、「現場の実務を理解した政策運営を期待する」との声も上がった。

5. 国際情勢を見据えた挑戦

北東アジア情勢の緊迫化や日米同盟の調整、自衛隊の人員確保といった課題に、小泉防衛相は直面する。

就任会見で同氏は、「防衛は恐れの政治ではなく、信頼の政治である。国民に安心を届けることが私の使命だ」と力強く語った。

若き改革派として、国民と現場の双方に応えられる防衛政策を実現できるか――その手腕が問われる時期が始まった。