『仮面ライダーゼッツ』とは? ― “夢”を駆ける新世代ライダー、その革新と原点回帰

目次

  1. はじめに ― 令和ライダー第7作、ついに登場
  2. ストーリー ― 夢と現実をまたぐ“エージェント”の物語
  3. キャラクター紹介 ― 個性豊かな登場人物たちとキャスト
  4. ビジュアルと変身ギミック ― 胸に巻くベルトの衝撃
  5. テーマと作風 ― 「夢×スパイ×特撮」という新境地
  6. 放送・展開情報 ― 熱狂を呼ぶ多層展開
  7. 総評 ― 『仮面ライダーゼッツ』が描く“覚醒”の物語

1. はじめに ― 令和ライダー第7作、ついに登場

2025年9月7日(日)、午前9時より放送開始となった『仮面ライダーゼッツ』。東映とテレビ朝日が送る令和仮面ライダーシリーズ第7作にあたる本作は、従来のシリーズが“現実世界でのヒーロー活動”を軸にしてきたのに対し、今回は 「夢を舞台にした戦い」 をテーマに据えており、新たな切り口でファンの期待を集めています。

シリーズの常識を刷新するべく、設定・ギミック・世界観すべてにおいて挑戦が詰まった作品です。

2. ストーリー ― 夢と現実をまたぐ“エージェント”の物語

主人公・万津 莫(よろず・ばく)は、幼少期から明晰夢(自分が夢を見ていると自覚できる夢)の能力を持つ青年。現実世界ではごく普通の青年として生きていたものの、夢の中では「無敵のエージェント」として活動していました。

ところがある夜、夢の中で“ナイトメア”と呼ばれる怪異に遭遇したことがきっかけとなり、謎の組織“CODE”から胸部装着型変身ベルト「ゼッツドライバー」を手に入れます。以降、夢と現実の狭間を駆けながら、人間の恐怖や迷いを具現化する怪異たちと戦うことに。

夢の中の行動がやがて現実に影響を及ぼす。眠っている間も、目覚めている間も戦いは終わらない――本作が描くのはまさにその “境界を超えるヒーロー像” です。

3. キャラクター紹介 ― 個性豊かな登場人物たちとキャスト

  • 万津 莫/仮面ライダーゼッツ(演:今井竜太郎)
     夢を自在に操る能力を持つ青年。夢の中では優秀なエージェントとして活躍してきたが、現実ではどこか無自覚な一面も。今井さんが演じることで、夢と現実のギャップに苦悩しながらも成長していく主人公像が描かれます。  
  • ねむ(演:堀口真帆)
     人気タレントとして街の至るところに姿が見える“夢の女王”的存在。夢の中では主人公の夢に頻繁に登場し、様々なロールプレイを担うことになります。堀口さんが演じることで、華やかさとミステリアスさの両面が表現されています。  
  • 富士見 鉄也(演:三嶋健太)
     警視庁公安部怪事課に所属する刑事で、“ブラックケース”と呼ばれる未解決の怪異事件を担当。夢と現実の狭間で起こる事件を追う立場として、その硬派な存在感が物語を引き締めます。  
  • 南雲 なすか(演:小貫莉奈)
     若くして国家公務員総合職試験を突破したキャリア官僚。怪事課に配属されたエリートですが、オカルトまがいの事件を扱う部署に配属されたことで葛藤を抱えつつ成長していきます。  
  • 万津 美浪(演:八木美樹)
     莫の妹で芸能マネージャーという顔を持ち、家族として彼を見守る役割。家庭・日常パートを支えるキャラクターでもあり、物語に「人間らしさ」の温度を加えます。  
  • ノクス(演:古川雄輝)
     謎多き男として物語に緊張感をもたらす存在。彼の登場が、主人公たちの戦いに新たな局面を導きます。  

4. ビジュアルと変身ギミック ― 胸に巻くベルトの衝撃

本作最大の話題のひとつは、変身ベルト「ゼッツドライバー」を 胸に巻く という大胆なギミックです。腰ではなく胸、という装着位置の変更だけでもシリーズにおける一大転機と言えるでしょう。 

スーツデザインは黒を基調とし、真っ赤な大きな目を備えたヘルメットが印象的。原点回帰の要素を感じさせながらも、未来感・異質感を強く打ち出しています。さらに「カプセム」と呼ばれる夢をデータ化する装置を用いてフォームチェンジを行うなど、ギミック面でも新しい挑戦が盛り込まれています。

映像演出も異質で、夢と現実がシームレスに切り替わるような映像表現、超常現象を感じさせるカメラワークや光の演出が、「ただのヒーロー番組」では終わらせない作風を予感させます。

5. テーマと作風 ― 「夢×スパイ×特撮」という新境地

『仮面ライダーゼッツ』が描くのは、単なる怪人退治ではありません。夢という無意識・心の深層が戦場となり、そこに“エージェント”として潜入しミッションを遂行するという設定。これまでの仮面ライダー作品とは一線を画す、心理戦・潜入劇・サスペンスの要素が融合されています。

夢を「ただ見るもの」から「戦う舞台」に昇華させた本作は、子どもだけでなく大人の観賞にも耐え得る深みを持っています。また、シリーズファンにとっても「ライダー史上初の胸装着ベルト」などの革新が“次世代感”を強く提示しています。

加えて、スーツアクション・カメラ技法・世界観構築といった映像面での実験も感じられ、特撮というジャンルの枠を広げようという意気込みが見て取れます。

6. 放送・展開情報 ― 熱狂を呼ぶ多層展開

本作の放送は、2025年9月7日(日)午前9:00からテレビ朝日系にてスタート。 

スタッフ陣にも注目が集まり、プロデューサーには芝高啓介(テレビ朝日)、谷中寿成・湊陽祐・高崎壮太(東映)といった顔ぶれが名を連ねています。 

玩具展開・イベント展開も積極的に行われる予定で、胸ベルト装着体験イベントなど“見る/体験する”コンテンツが動き出しています。

また、主題歌・音響・配信面でも“シリーズの枠を超える”展開が期待されており、メディアミックス戦略が強められている点も見逃せません。

7. 総評 ― 『仮面ライダーゼッツ』が描く“覚醒”の物語

『仮面ライダーゼッツ』は、夢の中のエージェントという新しいヒーロー像を提示しつつ、ライダーシリーズが長らく培ってきた“人間の覚醒”というテーマを継承しています。

変身ベルトの位置を変え、夢を戦場に据え、設定・ギミック・キャラクターすべてを刷新するこの姿勢は、令和という時代とともにヒーロー像のアップデートを示していると言えるでしょう。

「眠っていても戦える」――それは、誰もが持つ“夢”と“覚悟”の象徴。

夢と現実のあいだを駆けるライダーが、新たな希望と覚醒を届けます。

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